金原明善翁生家再生工事
金原明善翁生家の再生工事の依頼を受けたときは嬉しさ半分、
不安半分だった気がする。
木造社寺の設計監理は20寺以上手掛けさせてもらってはいたので大丈夫だろうと
軽く考えたが古民家の再生は初めての仕事であり、
実際は山あり谷ありの作業になった。
200年以上たった建物の瓦屋根は所々落ちてなく、空が見えているところもあった。
床も壁も剥げ落ちていた。
柱は傾いて所々筋交いで補強してあった!様々検討した結果、
基本は伝統工法に基づいて、補強の筋交いは全て撤去して、
柱、梁、すべての材木の使える所は使い腐っているところだけ撤去して
補強して再利用した。
敷居、鴨居なども半分だけ削って新しい木をくっつけて再利用するなど、
徹底的に再生に心掛けた。
当たり前といえば当たり前なのだが結論は新築時の工法に戻して、
再生したということになった。
建物は生きているのでできる限り、居心地の良い構造空間、おさまり、
仕上にしてあげたい。
結局そのことが使う我々も居心地が良くなることにつながる。
竣工年月 | 平成23年3月完成 |
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タイプ | 木造2階建て |
延床面積 | 226.73㎡ |
施工会社 | 中村建設 株式会社 |